「プルシャンブルー」

日本では、12月の夜は一年で一番長い。
いつもと同じ時間に起きても、この頃の外はまだ薄暗く、
顔の見えない太陽が、
地平線の下からようやく東の空を照らしはじめる。
夜から朝へと移り変わる時間の中を、
ゆらゆらたゆたう街の様子に、
冷たい海の底から、空を見上げているような気持ちになる。

12月の冷たい空気と朝焼けの街は、
深海のような「プルシャンブルー」をしている。


(月光荘画材店)


【選書:月光荘スタッフ・沢井】







【画家:寺坂安里さん

『燈台看守がくれたもの』


¥26,000(税込・額装込)※売約済
[Size(額外寸)]257×327(mm)
[Materials]透明水彩、顔彩、アルデバラン紙、木製パネル



寺坂安里(Terasaka Anri)
大正・昭和初期の建物や人や猫をモチーフに、
主に水彩絵の具で制作。
年1回ほどの個展と、グループ展に複数参加。
この他、イラストレーターとして書籍、雑誌、ポスター、
商品パッケージのイラスト制作等で活躍中。
現在、東京都在住。




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